カンボジアで絶対にやってはいけないこと【2026年版】

― 詐欺・犯罪を中心に、被害を避けるための実務 ―

カンボジアは観光客に人気の国ですが、旅行者を狙った詐欺とストリート犯罪が「型」として定着している面があります。大事なのは、善悪の話ではなく、手口を知って先回りして潰すことです。

ここで言う「絶対にやってはいけないこと」は、派手な冒険ではありません。
「相手の土俵に乗ること」です。声をかけられた瞬間にゲームが始まっています。

1. “親切な誘い”について行かない(いかさま賭博・ATM強要の入口)

カンボジアで典型的なのが、「フレンドリーな人が近づき、別の場所に誘導する」タイプです。旅行者が断りにくい空気を作り、最終的にカードゲーム等の賭博に巻き込む流れが報告されています。負けが膨らみ、ATMでの現金引き出しを強要されるケースまであります。

やってはいけないことは次の通りです。

・「家に来ないか」「店を紹介する」など、初対面の誘いに乗る
・観光案内を装った“移動”に応じる(車・トゥクトゥク・徒歩のいずれも)
・カードゲーム、賭け、勝負事に参加する(100%やらせだと思ってください)
・人目が少ない室内に入る(逃げ道が消えます)

対策は単純で、「今は行きません」で即終了です。理由を説明しない方が強いです。

2. “ひったくり”前提でスマホを扱わない(歩きスマホは危険行為)

外国人が集まるエリアでは、スマホやバッグのひったくりが頻発すると各国政府が注意喚起しています。特にスマホは狙われやすく、抵抗して負傷するリスクもあります。

やってはいけないことは次の通りです。

・歩きスマホ、路上での地図確認を長時間続ける
・車道側の手でスマホを持つ(バイクの接近に弱いです)
・カフェ席や屋台のテーブルにスマホを置く
・斜め掛けバッグを背中側に回す、口を開けたままにする
・ひったくりに抵抗する(命と怪我のリスクが跳ね上がります)

地図は建物内に入ってから確認、スマホは体の内側で短時間、これだけで被害確率が下がります。

3. “睡眠薬・昏睡”系の罠を甘く見ない(飲み物・マッサージ・夜の誘い)

観光地では、昏睡強盗(飲食物・状況を利用して意識を落とし、金品を奪う)への注意喚起もあります。夜の繁華街は「気が緩む環境」になりやすく、旅行者が狙われます。

やってはいけないことは次の通りです。

・見知らぬ人からの飲み物を受け取る
・席を離れた飲み物をそのまま飲む
・二次会・三次会で「もっと面白い場所がある」に乗る
・相手のペースで移動する(バー → 個室 → いつの間にか別の場所)

対策は、飲食物は自分で管理し、夜の行動は「移動しない」ことです。店を変えるほどリスクが上がります。

4. “偽の権威”に従わない(偽警察・偽職員・書類トラブル演出)

旅行者は「制服」「それっぽい身分証」「公的機関っぽい話」に弱いです。そこで、偽の警察官・係員を装い、罰金や手数料を現金で払わせる手口が各国で一般的に報告されています。カンボジアでも、脅し・誘導・隔離で判断力を奪う流れに注意が必要です。

やってはいけないことは次の通りです。

・路上でパスポート原本を渡す
・その場で現金支払いに応じる
・「今すぐ払わないと逮捕」系の脅しに従う
・人目のない場所へ連れて行かれる

原則は「その場決済をしない」「第三者(ホテル・大使館・公式番号)で確認する」です。偽物は“急がせる”のが特徴です。

5. “偽札・お金トラブル”を放置しない(ATM・両替・受け取り)

カンボジアでは、ATMや銀行で偽の米ドル紙幣(50/100ドル)を受け取ったという報告が複数出ています。旅行者側が気づかず受け取り、後で使おうとしてトラブルになる構図です。

やってはいけないことは次の通りです。

・ATMから出た紙幣をその場で確認しない
・受け取った大きい額面を雑に財布へ入れる
・路上両替や出所が怪しい換金に応じる
・受け取った紙幣を「あとで見よう」と後回しにする

基本は「その場で枚数と状態を確認」「怪しい紙幣はその場で申し出る」です。後から言っても通りません。

6. “詐欺の加害側”に巻き込まれない(闇バイト型の海外求人・監禁)

ここは旅行者でも無関係ではありません。最近の東南アジアでは、海外の高収入求人を装って渡航させ、パスポートを取り上げ、詐欺拠点で強制的にオンライン詐欺に従事させる事案が国際的に問題化しています。カンボジアでも注意喚起が出ています。

やってはいけないことは次の通りです。

・「未経験OK・高収入・渡航費負担・即採用」求人に飛びつく
・会社実態や住所・契約を確認せずに渡航する
・パスポートを“預けるのが普通”と言われて渡す
・入国後すぐにスマホ没収・外出制限がある環境に入る

これは観光記事の範囲を超えるほど深刻ですが、実害が出ている類です。短期旅行者でも「現地で仕事を紹介する」「稼げる話がある」には近づかない方が安全です。

7. “ぼったくり”を交渉で何とかしようとしない(最初の設定がすべて)

トゥクトゥク、タクシー、ツアー、各種サービスは、交渉が前提の場面があります。問題は「交渉の場」自体が詐欺の入口になるケースです。

やってはいけないことは次の通りです。

・料金を確定させずに乗る/始める
・相場が分からないのに「とりあえず」利用する
・言い争いで解決しようとする(現地では不利です)

対策は「事前に金額確定」「アプリやホテル手配を優先」「揉めたら離脱」です。議論で勝とうとすると、相手の土俵に固定されます。

8. 夜の移動を軽く考えない(事故・強盗・判断力低下の複合)

夜は単純に危険が上がります。犯罪だけでなく、移動事故、道の暗さ、飲酒、疲労で判断が落ちます。

やってはいけないことは次の通りです。

・夜に徒歩で長距離移動する
・人気のない道へ入る
・終電感覚で「帰れるだろう」と動く
・深夜にATMへ行く(強要リスクが上がります)

夜は「移動しない」か「移動手段を固定する」が安全です。

旅行前に最低限やるべき設定(詐欺・犯罪対策の基礎)

・スマホは盗難前提:クラウド同期、端末ロック、位置追跡、重要アプリの追加認証
・現金とカードを分散:メイン財布とサブを分け、1回の被害で全損しない構造にする
・ホテルの名刺(住所)を持つ:説明不要で帰れる状態を作る
・緊急連絡先を紙でも持つ:スマホが消えたときに詰まないためです
・「誘いに乗らない」ルールを同行者と共有:現場で割れないようにする

まとめ

カンボジアで詐欺・犯罪を避ける最短ルートは、正義感でも度胸でもありません。

「相手のシナリオに入らない」
これに尽きます。

誘いに乗らない。移動しない。路上でスマホを見ない。夜に無理をしない。
この地味なルールが、被害確率を大きく下げます。

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